シンガポールでの建築案件でバルチップが検討されており、同国の繊維補強コンクリート規格 (SS674) に定められた繊維混入率試験を実施しました。
ちなみにこの試験、海外ではWash out testや、Fibre distribution testと呼ばれています。
まずは繊維を投入。海外は日本よりも生コン車のサイズが大きく、下記は最大で9m3積載が可能なものでした。
次に試料採取。日本と同様にエアメーター (コンクリート空気量測定器) の容器を使用します。
海外のものは少し大きく、容量は10リットルでした。(日本はおおよそ7リットル前後)
その後、水を入れた容器に試料を入れハンドミキサーで撹拌し、浮いてきた繊維を掬います。
日本では試験機器一式 (モルタルミキサー) を利用して効率良く作業をしていましたが、同型の機器が見つからずハンドミキサーでの作業となったため、撹拌回数が多くなり少し苦労しました。
最後に、回収した繊維を乾燥させ計量し、添加量が理論値の範囲内にあるかを確認しました。
全試験 範囲内となり合格となりました。
日本では主に土木構造物向けの繊維補強コンクリートの管理試験として実施されることが多い試験ですが、海外ではまだ珍しい部類の試験であり、作業や計算方法の説明に時間が掛かりました。
下記の記事の通り、バルチップは梱包形態の工夫等により分散性能を上げています。
https://www.barchip.co.jp/news/2023/03/20/4550/
海外向けの製品も同様に工夫しており、本試験を実施して実際の分散性能を示すことによりお客様に高い評価を頂いています。