技術の発展によって施工の自動化が進んでいる現代。
色々な作業を機械が行うようになってきたため、現場の苦渋作業が改善されてきています。
しかしトンネルの吹付けコンクリートにおいては人の手で金網を設置されており、
金網の設置作業中に肌落ちによる災害が発生したり、そもそも上を向いて取り付けなければならないため、かなり体勢的に苦しく危険な作業になります。
改善策としてDⅠ、DⅢパターンでは高強度吹付コンクリートや鋼繊維補強コンクリートを用いることで金網の設置を省略することが可能となっています。
※参考文献:NPO法人 臨床トンネル工学研究所「設計・施工段階での安全対策」
土木学会の<トンネル標準示方書>によると
1)金網は吹付コンクリートのせん断補強, 施工時と施工後のはく落防止あるいはひび割れ発生後のじん性の向上等を目的に使用される.
2)繊維補強は変形が大きくじん性が必要な箇所や, 支保工の応力分布が複雑でじん性や曲げ耐力が必要な箇所において繊維補強吹付コンクリートが使用されている.
*繊維補強を実施した場合は金網を省略することがある.
とあります。
引用:トンネル標準示方書
またほかの文献でも繊維補強コンクリートを採用する際には溶接金網を省略できるとも記載されており
金網と繊維それぞれ期待されている効果は似通ったものとなっています
『溶接金網』
『繊維補強コンクリート』
引用:現場技術者のための吹付けコンクリート・ロックボルト
トンネル吹付向けの標準添加量である1.0vol%のバルチップを混入することで金網よりも曲げ耐力が向上するため、
金網補強の代替としてPP繊維を採用しても問題ありません。
*バルチップコンクリート曲げ靭性試験結果
トンネル吹付でも実績が多くあり、金網設置時間の省略による生産性を向上や
支保が完了していない直下での作業が無くなることで、作業員の安全性を飛躍的に向上できます。
施工時の安全対策、生産性向上にぜひバルチップをご検討下さい。