近年、異常気象や地殻変動などの影響で地震や津波等の自然災害が多く観測されています。
また工場の爆発事故やテロのような人為的な災害も頻発しており、直接人や建物に被害をもたらすだけでなく
災害によって生じた構造物の破片が周囲に飛散したりすることで二次的な災害を引き起こす可能性も考えられます。
そのため局部破壊対策の技術的な検討を行い、こういった災害から人や構造物を守る対策をとっていく必要があるため
防衛施設学会において下記のような設計ガイドラインも策定されています。
→「衝突作用を受ける構造物の局部破壊に関する評価ガイドライン ー評価手法と対策技術ー」(一般社団法人防衛施設学会)
このように構造物の衝撃問題に関して研究が行われ、様々な補強対策が取られています。
局部破壊を受けるコンクリート構造物の補強対策としては下記のような分類があります。
上図にあるようにバルチップのような有機系繊維短繊維を用いるのも対策の一つであり、
繊維がコンクリートを補強することで衝撃を受けた際の破壊/飛散の抑制が可能です
以前「剝落を防ぐバルチップ」でご紹介した”打撃試験”
これは繊維無しのコンクリートに比べて繊維を添加したコンクリートの方が打撃を受けた際の
コンクリート片の剥落を抑制できることを確認した試験ですが、見方を変えれば衝撃に対する補強にもなっています。
まだまだ可能性を秘めたバルチップ。
今後も社会の役に立てるよう改良と新製品の開発を継続していきます。